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北海道発・わっちさんの宝塚な日々

シール作り

二重虹

連続して、昨日は二重の完璧アーチの虹が出ました。なんだか良いことが起こりそう。
ちなみに、これは職場からの帰り、家のそばです。田舎やなぁ
明日、日帰りで東京ファントムに出掛けるため、今日は休息デー。しかし、ぼけっと過ごせないタイプの私は、おさちゃんのオリジナルシール作りなどをしてました。


●ミニエッセー22「“エリザベート”の魅力1」
すべての組で上演され、東宝ミュージカルとしてもシリーズ化され、来年は初めに戻って、再び雪組で上演される「エリザベート」。もともとは外国のミュージカルで、宝塚では小池修一郎先生が、タイトルロールの孤独な皇后ではなく、トートを主人公に潤色した。
当時の雪組トップ一路さんで日本での初演が実現する前に、曲と死神っぽいテイストだけは、涼風さんの退団のバウホール公演「ロスト・エンジェル」で、使われていた。もちろん、小池先生の作品だ。それをビデオで観た時、これは外国のミュージカルっぽい曲だが、聞いたことがない。何だろう。なかなか日本人の趣味に合うし、斬新だなあと思ったものだ。
最初に断っておくが、私は生では、雪・星組は観ていない。この2組はひたすらビデオで、すり切れるくらい観た。また、東宝最新の武田真治さんのトートだけ観ていない。後は、すべて生でも、ビデオ(DVD)でも観た。特に、春野さんのトップお披露目だった花組公演は何度観たか覚えていないほど通った。
この作品自体の一番の魅力は、トート(ドイツ語で死)を不老の若い素敵な男性として設定したことだ。しかも、クールビューティーでありながら、エリザベートに恋をすることで、人間と同じように心が揺れ動き、感情の起伏を舞台上で表現する。おまけに歌もうまくて、宝塚版ではダンスもうまいのだから、たまらない。
われわれ生きている人間は、誰も本当の死を知らない。臨死体験というのはあるが、みんな戻ってきたのだから、向こうの世界にずっといたわけではない。怖くもあり、また究極の愛や憎しみの果てにたどり着く場所として、どこか耽美的で甘美で、官能的でもある。
その死というものを具現化すると、「女性があこがれるかっこいい青年」という発想は、危ない発想とも言えるが、虚構の世界では許される。演劇は、実に面白いものだ。
私は子供のころから小説や戯曲を考え、書いてきた人間だ。書く立場からすると、トートのキャラクター設定には「やられた」と言うしかない。それだけで、作品の半分は上演前から成功だからである。
死にあこがれる、死に魅せられるなどという言葉がある。理由はどうあれ、死にたいと考える時は、楽になれるのではないかと思いこそすれ、普通は素敵な青年が待っているから会いに行くとは考えない。また、本人が生を望んでいるのに、病気やけがに見舞われ、まるで死神にとりつかれているという場合もある。しかし、どうだろう。そんな時は、死神が若くてイケメンの青年だと想像する人がいるだろうか。おぞましく、老いぼれた、恐ろしい姿を浮かべるのではないだろうか。
「エリザベート」では、生きている皇后自身は拒否するのに、がぜんトートが一目惚れして彼女を追い求め続ける。そんな素敵な死神に見初められたら、皇后に自分を反映しがちな観客は悪い気はしない。もうそれだけで、十分作品の魅力を形成しているのである。
最後、殺される時、皇后はトートの愛を受け入れて幸せそうに昇天するが、実は子供のころから男勝りで、死を恐れずにやんちゃしていて、大人になって自分とは合わない世界に入り、死の誘惑を嫌だ嫌だと言いながらも、本当は心の奥底には死の存在があった、つまりトートを愛していたという設定も、納得できるだけにニクいではないか。
さらに大きく捉えれば、人間はいつどうなるか分からない生き物だ。過去には不幸な戦争があり、記憶に新しい事象では、阪神・淡路大震災や、某国のミサイルが迫った。連日まるで大げさなドラマのような、いや、それ以上の予想し難い事件も多い。も早確かな安全などどこにもないのである。死は隣り合わせ。トートの存在は「あまりに漫画チックで笑っちゃうよね」というようなことでもない。
トートは「死は逃げ場ではない」と吐く。つまり、自殺してはいけないと教える。また、トートは「彼女を愛しているならなぜ命を奪ってお前の世界に連れて行かないのか」とエリザベートの夫、フランツ皇帝に問われて、「時を待っている」と答える。つまり、人にはその人その人の寿命というものがあるのだということを示唆する。
そういった演出でもって、安易に死を美化しないよう制御しているところも、私はよく考えられているなと感心するのである。(続く)
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